多くの経営者たちは売り上げの減少や円高などに頭を悩ませている。
悩みは次の六つに大きく分けられるだろう。
①将来への不安
先の読めない時代のなか、自分の会社は生き残っていけるのか。海外進出できる資金力や人材も足りず、縮小していく国内市場でどのようにかじ取りすべきか不安に感じる。
②自分に対する自信
今までの常識が通用しないことはわかっているが、自分の経営判断が正しいか自信が持てない。悩みを打ち明げられる人も身近に見当たらない。
③組織運営
自身の経営にかける思いやビジョンが社内に浸透せず、社員が主体的に動かない。
④業績
売り上げが減少し、コスト削減も限界に達している。知恵をしぼり打ち手を施しても成果が思うように上がらない。
⑤人材育成
優秀な人材をなかなか採用できない。苦労して一人前に育てても、優秀な人材ほど流出してしまう。若手社員の心がつかめず、指導方法がわからない。
⑥自身の存在意義
家族にとって自分はどんな存在なのか、何のために事業を行っているのか迷う。
経営者がどんなに高邁な思想を持っていても、利益を上げられなければ事業は長続きしない。人員整理せざるを得ず、身を削られる思いに苦しむときもある。経営者は孤独だが、権力は心地よい。エゴがいつしか肥大化し、裸の王様になる経営者も多い。
古来優れた武将には優秀な軍師がついていたように、企業経営者にも「心の軍師」というべき存在が必要であり、それがエグゼクティブ・コーチ(EC)である。
ECには経営を社を経営のプロに育て上げる役割を担う。