そもそもコーチにはどんな意味あいがあるのだろうか。
語源は乗り合い馬車を製造していたことで知られる、ハンガリーKOSC(コーチ)という小さな村にある。大切な人を望む場所まで送り届けるという意味を持つ。1880年代からスポーツの分野で使われるようになり、1950年代以降は、人材マネジメントの分野でもコーチという言葉が使われはじめた。
現在英国では95%の組織でコーチングがおこなわれ、米国におけるビジネス・コーチング産業の規模は10億ドルにのぼり、拡大中といわれている。
近年では日本でも意義と重要性が認められるようになり、多くの企業がエグゼクティブ・コーチングに注目しはじめている。コーチングの基本はティーチングのように教え込むのではなく、一人ひとりの可能性に着目して能力、やる気、自発性、責任感、創造性を引き出すことにある。エグゼクティブ・コーチ、ジグとは経営者とそれに準ずる経営層に対する1対1のコーチングを指し、「対等な立場で潜在能力を最大限に引き出し、自己変革(成長)させ組織および個人の目標を達成させること」と定義づけられる。
欧米の経営幹部たちはトップに上りつめたあとも、自分の能力を磨くことに貧欲で学習しつづける。また、優れた人材を早期に選抜し、社内の育成プログラムやビジネススクール等の外部教育機関で徹底的に教育する。優秀な人材には必ずECをつけ、リーダーシップ教育をゆだねるわけである。
一方、日本企業では新入社員から課長職あたりまでの研修は熱心におこなうものの、部長職以上の社員や役員向卜の研修はほとんど実施されていないのが実情である。最近になってようやく、先見性のある一部の企業が経営幹部層へのECによるリーダーシップ教育をおこなうようになった。
中小企業はこの混迷期をどう切りぬけていけばいいのだろうかI・日本企業がこの変革期に生き残るカギは経営層に対するエグゼクティブ・コーチングにあると私は確信している。「大企業は組織で動くが、中小企業は人で動く」といわれる。中小企業ほどその盛衰は経営者で決まるといっても過言ではない。
中小企業経営者は、真のリーダーになるべく自分の能力を磨いていくことが問われている。ECは中小企業の経営層にとって、最高の支援者になるだろう。例えば後継者育成に役立てるケースも今後ふえてくるだろう。