私はコーチングや役員研修を通じてトップ層のリーダーシップ教育に従事している。
長いビジネス生活の中で、経営の修羅場を数々体験して、「会社はトップ次第でいかようにも変わる」と固く信ずるようになった。会社が輝やくのも’惨惜たる敗北企業になるのもトップの力量ひとつだ。特に中小企業は社長次第といえる。
大企業には、特に欧米の多国籍企業には後継者育成プログラムが存在する。
本来の才能をできるだけ早い時期に見極め、特’性に応じて育成プログラムを策定訓練を通じて育てていく。かつ有望な人材には必ず外部コーチ(たとえばGEの有名な元経営者ジャック・ウェルチにもコーチが存在した)がつく。
コーチが1対1の対面教育でリーダーになるべく支援していく。これ力最近日本でも流行ってきたエグゼクティブ・コーチングといわれるものだ。
コーチングは特に欧米で盛んだが、アメリカではビジネスコーチング産業の規模は10億ドル以上に上り、さらに年々拡大しつつある。日本では外資系の企業の需要が最も多いが、その意義と効果が知られるようになり、日本の大企業のみならず
中小企業の2代目社長からのコーチ要請も増えてきている。
グローバル化が国内産業であった中小企業にも多大なインパクトを与え、かつ従来のビジネスモデルが通用しなくなりつつある現在、どのように2代目を育てていくのかが創業者の最大の関心事になりつつあるようだ。