キャリァメーキングの基本は、よりシンプルに考えること。複雑な理論を構築しても、実践が伴わなければ、何の結果も得られない。考え方は、できるだけシンプルにして、すぐにでも行動できる準備を整えよう。
まず、キャリァメーキングの目的を明確にして、「ゴール」を設定する。自分自身がどういった結果を望んでいるのか。具体的にイメージすることが最も大切である。
ゴールの決まっていないマラソンは走りたくないものである。四二キロ先にゴールがあるからこそ、プロセスを考えることもできれば、楽しむこともできる。まずは、目標となるゴールを設定しよう。
そして、ゴールの先にあるものは、「サクセス」でなければならない。せっかく努力をして、ゴールにたどり着くことができても、その結果が成功でなければ意味はない。日本人は、努力に対して自己満足するところがあるが、せっかく努力したのであれば、結果が伴わないものは、無意味と考えるべきだ。合理性の強い思想かもしれないが、ゴールをイメージし、努力を積み重ねたのであるならば、結果としてサクセスを得られるものでなければならない。
ゴールの設定からサクセスのイメージまで、キャリアメーキングの基本は、「GS理論」に集約されている。
ゴールを設定するためには、アイデンティティー(主体性)の確立、自分自身のバリュー(価値)を把握する必要がある。己を知らなければ、戦いはできない。まずは、自分のことを客観視するところから始めよう。その方法については後述する。
さらに、設定したゴールに向かうためのアクション・プランの作成。アクション・プランを具体化させるためには、モチベーションの検証が必要になる。そして、実行力を維持するためには、自制力、ねばり強さ、臨機応変さをバランスよく身につけることも求められるだろう。
どんな困難に対しても、アクション・プランを実行していく強い精神力の存在が、最終的には必用になってくる。断固とした「決意」の存在である。
ゴールを設定し、サクセスを得るイメージの強化。継続的な実行力を支える強い心、つまりは決意をもって臨む覚悟が決まれば、キャリアメーキングはなかば成功したも同然。必ずできると信じて、スタートを切ってほしい。